工事担任者とは電気通信における端末設備等の接続に係る工事について、自ら工事または実地で監督することができる資格です。
各種別、等級ごとに工事範囲が定められており、アナログ2級の資格では、”アナログ伝送路設備に端末設備を接続する工事”を監督できるようになります。
工事担任者アナログ2級に合格するためにはどれくらいの勉強時間が必要なのか、過去問の活用方法、勉強の進め方など2022年8月に合格した経験から、今後工事担任者アナログ2級を受験する方々の後押しになる情報をお伝えできればと思います。
受験までにやったこと
事前知識
工事担任者に関連する資格として、以下の資格を保有していました。
・電気通信工事施工管理技士2級
・工事担任者デジタル2級
また、これらの資格を保有していることで、今回受験した工事担任者試験の一部試験科目(基礎、法規)が免除されました。
勉強期間(時間)
勉強期間はおよそ1週間で8時間勉強しました。
使用した参考書など
・工事担任者 第2級アナログ通信 標準テキスト
・過去問(日本データ通信協会の公式サイトより)
勉強方法
工事担任者アナログ2級に合格するまでに実践した大まかな勉強の流れは以下の通りです。
1.参考書の練習問題を実践
2.参考書の模擬試験の実践
3.過去問の実践
各段階での詳細は以降で記述していきます。
1.参考書の練習問題を実践 (対策時間:5時間)
今回使用した参考書の構成は各単元ごとに解説と練習問題がセットになっています。
まずは練習問題を最優先で実践していきます。
解説部分の読み込み(インプット)から始めても大丈夫ですが、勉強効率は圧倒的にアウトプットの方が高いため、練習問題から始めることをお勧めします。
勉強を始めたばかり、特に参考書の1周目については、解答できない(答えに見当がつかない)問題が多いと思いますが、全く問題ありません。
1周目については、どのような問題が出題されるのかを把握するための時間と割り切り、進めていきましょう。(2周目以降でフォローします)
考えてもわからない問題は早々に解答を確認し、どんどん次に進みましょう。
1周目が終わり、2周目に入ります。
2周目についても基本は1周目と変わりませんが、不正解となった練習問題に該当する解説を読み込みながら解き進めます。
1周目よりも時間はかかるかもしれませんが、確実に理解につながる行動になりますので、是非実施いただければと思います。
最後に3周目です。
3周目までくると、ほとんどの問題は解答を覚えているような状態になっていると思います。
ただし、3周目に間違えた問題は必ずメモに残すようにしてください。
3周目に間違えるということは、理解が深まっていない・解答を間違えて覚えてしまっているといったことが考えられるため、本番でも間違えてしまう可能性が高いためです。
このメモは本番試験の直前に見直すことで、試験直前にできる最後の試験対策として重要なので、是非実践いただきたい内容です。
最終的にこの段階で参考書の練習問題の正答率は90%を少し超えたくらいでしたので、目安にしていただければと思います。
2.参考書の模擬試験の実践 (試験対策:2時間)
練習問題の正答率が目安を超えたら、次に参考書の模擬試験を実践します。
参考書では模擬試験が2回分収録されているため、余すことなく実践しましょう。
私の場合、各1回ずつ実践しましたが、可能であれば模擬試験についても何度も繰り返し解いて正答率90%超えを目指すことで、確実に合格につながっていきます。
短期間で合格を目指す方は、なるべく多くの問題に触れたほうが良いと思いますので、次のステップの過去問実践に進んでいただくことをお勧めします。
3.過去問の実践 (試験対策:1時間)
最後の仕上げとしてお勧めするのが、日本データ通信協会(工事担任者試験の提供元)の公式サイトから取得できる過去問の実践です。
取得できるのは直近2年分(計4回分)です。
過去問(日本データ通信協会の公式サイトより)
私の場合、1回分しか実践できませんでしたが、これまでの練習問題、模擬試験では出てこなかった問題に触れることができたため、とても有意義な対策だったと感じています。
4回分実践することができれば、その分合格にも近づいていけるので是非実践していただければと思います。
試験の所感
参考書の練習問題、模擬試験、そして過去問、これらをしっかり実践できていれば十分に合格できる試験だと感じました。
私の場合、一部試験科目が免除されていたこともあり、かなりハードルの低い状態で受験できたため、勉強時間も少なく合格できたのだと思います。
ただ、それを差し引いても難しい試験ではない、という感想です。
試験の傾向としては、やはりこれまでの試験対策として解いてきた各種問題と似たような問題、あるいはまったく同じ問題が出題されていました。
そのため問題に多く触れる、という試験対策は正解だったと確信しました。
特に過去問が重要と考えます。
そのため、もし私と同じ参考書を使用して試験対策される方がいらっしゃいましたら、模擬試験と過去問は順番を入れ替えて勉強しても良いかもしれません。
(本番試験では過去問でやった内容が多かったように記憶しています)
時間の許す限り、集中して試験対策をしていきましょう。
まとめ
・(関連資格保有などにより)科目免除があれば、8時間の勉強でも合格できる
・参考書と過去問実践で合格ラインに達することが可能
・テキストの読み込みより、問題を数多くといて出題傾向を学ぶこと
コメント