工事担任者とは電気通信における端末設備等の接続に係る工事について、自ら工事または実地で監督することができる資格です。
各種別、等級ごとに工事範囲が定められており、デジタル1級の資格では、”デジタル伝送路設備に端末設備等を接続する工事”を監督できるようになります。
工事担任者デジタル1級に合格するためにはどれくらいの勉強時間が必要なのか、過去問の活用方法、勉強の進め方など、2022年12月に合格した経験から、今後工事担任者デジタル1級を受験する方々の後押しになる情報をお伝えできればと思います。
受験までにやったこと
事前知識
工事担任者に関連する資格として、以下の資格を保有していました。
・電気通信工事施工管理技士2級
・工事担任者デジタル2級
・工事担任者アナログ2級
また、これらの資格を保有していることで、今回受験した工事担任者試験の一部試験科目(基礎)が免除されました。
勉強期間(時間)
勉強期間はおよそ1週間で7時間勉強しました。
使用した参考書など
・2022年版 第1級デジタル通信 実践問題
過去5回分の試験問題が収録されており、解説も丁寧なためお勧めできる参考書です。
勉強方法
工事担任者デジタル1級に合格するまでに実践したのは、参考書の実践問題を繰り返し解くことだけです。
ただ繰り返し解くというわけではなく、繰り返し方を少し工夫しながら勉強を進めました。
具体的な勉強の進め方は以下の通りです。
この勉強方法のポイントは以下の3つです。
1.短いスパンで復習を行う
2.解説は読み込まない
3.参考書は何周もする
短いスパンで復習を行うのは、自分の成長を短い期間で実感し勉強のモチベーションを保つためです。
勉強で最も陥りがちな状況として、勉強を進めていても身になっているのか不安になり、勉強に集中できなかったり、モチベーションが低下してしまい、勉強をやめてしまうといったことです。
短い時間であっても、少し時間を空けてから再度解き直すことで、答えを覚えられている自身の成長を実感できると思います。
次に、解説を読み込まない理由は、より多くの問題に触れる機会を増やすためです。
工事担任者の本試験は、過去問から出題される傾向が強く、過去問対策が最も有効な試験対策になります。
使用した参考書は、過去5回分の試験問題が記載された参考書のため、この参考書だけで十分に合格が狙えるものとなっています。(事実、合格しました。)
解説を読むことも非常に重要ですが、まずは問題に触れる機会を多くすることに注力して、勉強を進めていきましょう。
最後に、参考書を何周もする理由は、知識として定着させるためと弱点を見極めるためです。
これはどのような勉強でも当たり前の話ですが、反復することで知識は定着していきます。
また、2周目、3週目と回数を重ねる際に、何度も間違える問題が見えてきます。
これは自分の中で覚えづらい、記憶に残りづらいポイントとなりますので、その点については解答の解説を深く読み込み、理解を深めるように意識するようにすると良いと思います。
私の場合は、何度も間違える問題はまとめておき、試験の直前に見直すように準備しました。
私の場合、最終的に参考書の問題を3周行い、正答率が90%以上となったため、試験に臨みましたので、試験対策の目安としていただければと思います。
試験の所感
想定通り過去問からの出題が多く、かつ過去問と関連性のある問題が出題されるなど、過去問対策がしっかりできていれば、十分に合格できる試験だと感じました。
私の場合、関連資格を保有していたこともあり、3科目中1科目(基礎)は免除された状態であり、多少ハードルが低い状態での受験でした。
これは勉強時間が少なくても合格できた要因の一つと考えています。
ただ、それを差し引いたとしても過去問さえしっかり対策できていれば、十分に合格できる試験だと感じています。
2科目受験し7時間の勉強時間で合格できていることを考えると、全科目受験であっても10~15時間くらいの勉強時間で十分に合格できる試験だと思います。
また、試験の所感とは少し別の話にはなってしまいますが、工事担任者試験には科目免除という救済措置があります。
工事担任者試験は3科目(基礎・技術・法規)構成となっており、科目ごとに合否が判定されます。
科目合格した場合、以降3年間は同科目の試験が免除されます。
そのため、もし試験日までに勉強時間を十分に確保することができない、といった状況の場合は勉強する範囲を絞って受験することをお勧めします。
科目合格は、次の受験につながる重要なポイントですので、必ず押さえておきましょう。
まとめ
・(関連資格保有などにより)科目免除があれば、7時間の勉強で合格可能
・過去問対策が最も有効な試験対策
・勉強時間が確保できないときは、科目合格を目指して勉強範囲を絞り込む
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