工事担任者とは電気通信における端末設備等の接続に係る工事について、自ら工事または実地で監督することができる資格です。
各種別、等級ごとに工事範囲が定められており、デジタル2級の資格では、”デジタル伝送路設備に端末設備等を接続する工事”を監督できるようになります。
工事担任者デジタル2級に合格するためにはどれくらいの勉強時間が必要なのか、過去問の活用方法、勉強の進め方など、2022年6月に合格した経験から、今後工事担任者デジタル2級を受験する方々の後押しになる情報をお伝えできればと思います。
受験までにやったこと
事前知識
工事担任者に関連する資格として、電気通信工事施工管理技士2級という資格を保有していました。
また、この資格を保有していることで、今回受験した工事担任者試験の一部試験科目(基礎)が免除されました。
勉強期間(時間)
勉強期間はおよそ1週間で約10時間勉強しました。
使用した参考書など
・ラクしてうかる!工事担任者第2級デジタル通信
・過去問(日本データ通信協会の公式サイトより取得)
https://www.dekyo.or.jp/shiken/charge/exam
勉強方法
工事担任者デジタル2級に合格するまでに実践した大まかな勉強の流れは以下の通りです。
- 参考書の演習問題を実践
- 参考書の演習問題以外の部分の読み込み
- 過去問の実践
各段階での詳細は以降で記述していきます。
1.参考書の演習問題を実践 (対策時間:6時間)
今回使用した参考書の構成は各単元ごとに解説と演習問題がセットになっています。
まずは演習問題を最優先で実践していきます。
勉強を始めたばかりの時期は、解答できない(答えに見当がつかない)問題が多いと思いますが、全く問題ありません。
あまり考え込むようなことはせず、わからない問題は早々に解説を読むようにすると良いと思います。
ただし、演習問題を解き進めていくポイントは、こまめに復習を挟むということです。
こうすることで、こまめに復習することができ、知識が定着していく感覚を掴めると思います。
知識の定着は、勉強のモチベーションにもつながりますので、是非こまめに復習を挟むことを実践していただければと思います。
演習問題の正答率が95%を超えていれば、十分な対策ができている目安になると思います。
2.参考書の演習問題以外の部分の読み込み (対策時間:2時間)
演習問題の理解が十分になったら、次に参考書の演習問題以外の部分について読み込みます。
演習問題で触れられている部分については、読み飛ばすことで効率的に読み進められると思います。
ここでは、完全に記憶するように意識するのではなく、あくまで一度も触れていないような用語が無いようにする、といった意識で読み進めるのが良いです。
※完全に記憶しようとしても、2時間ではとても覚えきれず、最後まで読み進めることもできなくなってしまうため。
広く浅くを意識して、読み進めていきましょう。
3.過去問の実践 (対策:2時間)
最後の仕上げに、公式サイトから取得できる直近2年分(計4回分)の過去問を実践します。
過去問(日本データ通信協会の公式サイトより取得)
https://www.dekyo.or.jp/shiken/charge/exam
私の場合、時間の都合で1回分しかできませんでしたが、4回分しっかり実践できれば、より一層強い試験対策になると思います。
過去問については、解説がついていないため問題と解答のみ覚えるような進め方になりますが、問題と解答を覚えるだけでもとても有意義なため、是非実践いただきたい内容です
試験の所感
参考書の演習問題や過去問と全く同じ問題、または問は同じで選択肢の一部が変更になっている問題などの割合が多く、上述の勉強方法に記載の通り進めていただくだけでも、十分に合格ラインに到達できるような試験だと感じました。
私の場合は関連資格を保有しており一部試験科目が免除されていたこともあり、ハードルが通常より低い状態で受験できたため、勉強時間も少なく合格できたのだと思います。
ただし、それを差し引いたとしても、難しい試験ではなかったという印象です。
関連資格を保有していない状態でこの資格を受験しようとしても、20~30時間くらいの勉強時間で合格することは十分可能だと思います。
また、試験の所感とは少し別の話にはなってしまいますが、工事担任者試験には科目免除という救済措置があります。
工事担任者試験は3科目(基礎・技術・法規)構成となっており、科目ごとに合否が判定されます。
科目合格した場合、以降3年間は同科目の試験が免除されます。
そのため、もし試験日までに勉強時間を十分に確保することができない、といった状況の場合は勉強する範囲を絞って受験することをお勧めします。
科目合格は、次の受験につながる重要なポイントですので、必ず押さえておきましょう。
まとめ
・(関連資格保有などにより)科目免除があれば、10時間勉強でも合格可能
・参考書の演習問題・過去問実践すれば、合格ラインに達することができる
・勉強時間が確保できないときは、科目合格を目指して勉強範囲を絞り込む
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