プロジェクトマネージャ(以下PM)試験とは、IPA(情報処理推進機構)が実施している国家試験の一つです。IPAで提供している試験の内、レベル4に位置付けられており最高難易度の試験です。
PM試験に合格するためにはどれくらい勉強時間が必要なのか、どのように勉強を進めればよいのかなど、私自身がPM試験に合格した経験から、PM試験に合格するための現実的かつ具体的な情報をお伝えしていきます。

合格時の条件
私がPM試験に合格した際の勉強時間や使用した参考書、事前知識のまとめは以下の通りです。
合格までに勉強に費やした時間は70時間でした。
勉強時間 | 70時間(2カ月) |
参考書等 | 【午前対策】 プロジェクトマネージャ試験ドットコム 過去問道場 https://www.pm-siken.com/pmkakomon.php 【午後対策】 2020 プロジェクトマネージャ 「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ) |
事前知識 | 応用情報技術者試験 合格(2017年) |
勉強方法
PM試験は午前と午後で出題形式が大きく異なるため、それぞれで試験対策を行う必要があります。
次からは具体的な試験対策における勉強方法を解説していきます。
勉強の進め方(全体像)
どのように勉強を進めたのか、全体像は図の通りです。

ポイントは大きく二つです。
次からは午前Ⅰ/午前Ⅱ/午後Ⅰ/午後Ⅱそれぞれの具体的な勉強方法を解説していきます。
午前Ⅰ 対策
午前Ⅰ対策における対策時間、使用した参考資料等のまとめは以下の通りです。
対策時間 | 4時間 |
参考資料等 |
応用情報処理技術者試験ドットコム 過去問道場 https://www.ap-siken.com/apkakomon.php |
完了条件 | 模擬試験形式で3回連続、正答率95%を達成 |
午前Ⅰは四肢択一での出題となります。
午前Ⅰについては過去問から出題される傾向が強いことから、過去問を繰り返し解くことで午前Ⅰの突破率は大きく向上します。
私の経験上、過去問と同等※の問題がおよそ5~6割は出題されることから、過去問の正答率が100%に近づくだけで十分に突破できるものになります。
※過去問と同一の問題、もしくは問題文の一部が変更され、それに伴い解答が変更されるような問題
午前Ⅰについては、下位試験である応用情報技術者試験の過去問を解くことで対策することが可能です。
応用情報技術者試験 過去問道場
https://www.ap-siken.com/apkakomon.php
スマホでも手軽に始められ、ユーザー登録することで学習履歴を残すこともできます。
過去問道場の使い方ですが、基本的には正答率が高い水準を維持できるまで繰り返し行います。
目安としては「模擬試験形式」で「3回連続」、「正答率95%以上」を目指すようにしてください。
目安が達成できれば、次のSTEPに進みましょう。
なお、午前対策は机に向かって集中して行うというよりも、移動時間や休憩などのスキマ時間を活用することをお勧めします。
ただし、後にも触れますが試験前に忘れてしまっては元も子もありませんので、定期的に振り返るタイミングを作りましょう。
午前Ⅱ 対策
午前Ⅱ対策における対策時間、使用した参考資料等のまとめは以下の通りです。
対策時間 | 6時間 |
参考資料等 |
プロジェクトマネージャ試験ドットコム 過去問道場 https://www.pm-siken.com/pmkakomon.php |
完了条件 | 模擬試験形式で3回連続、正答率95%を達成 |
午前Ⅱも午前Ⅰ同様、四肢択一での出題となります。
そのため、午前Ⅱの対策についても同様に過去問を使った対策となります。
午前Ⅱは、よりプロジェクトマネジメントに関連する分野に絞られて出題されます。
以下のサイトで、この分野に絞られた過去問道場がありますので、そちらで対策を行います。
プロジェクトマネージャ試験 過去問道場
https://www.pm-siken.com/pmkakomon.php
午前Ⅱからは、プロジェクトマネジメント領域について、より詳しい問題が出題されますので、勉強の取り掛かり始めは解答できない(答えに見当がつかない)問題が多いと思います。
”参考書などでしっかりインプットしてからの方がいいのでは?”と思ってしまうかもしれませんが、そのまま繰り返し問題を解いていけば問題ありません。
午前Ⅰ同様、スキマ時間を使って「模擬試験形式」で「3回連続」、「正答率95%以上」を目指しましょう。
目安が達成できれば、さらに次のSTEPに進みます。
なお、午前Ⅰ・Ⅱについては、定期的に問題に触れておくことが記憶定着のカギになります。
午前Ⅱの対策が一度完了してからは、試験当日まで午前Ⅰと午前Ⅱの試験対策を2,3日間隔で交互に行うことで、より安心して試験に臨むことができます。
午後Ⅰ対策
午後Ⅰ対策における対策時間、使用した参考資料等のまとめは以下の通りです。
対策時間 | 20時間 |
参考資料等 |
【参考書】 2020 プロジェクトマネージャ 「専門知識+午後問題」の重点対策 (重点対策シリーズ) 【サイト】 IPA公式サイト(過去問題) https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/index.html |
完了条件 | 参考書の演習問題、および直近3年分の過去問を2周実施 |
午後Ⅰは午前とは異なり、記述形式での解答となります。
試験対策は午前対策のようにスキマ時間を活用するのではなく、机に向かって集中して行います。
対策については参考書の演習問題と過去問を繰り返し解くことをお勧めします。
午後Ⅰでは、”~についてXX文字以内で述べよ”といった問題が出題されます。
解答の文章を考える必要があるため、午前よりも解答の難易度はぐっと上がります。
ただし、これも問題を繰り返し解くことで問題の傾向や答え方のコツが掴めてくると思いますので、参考書の演習問題や過去問を実践することで対策可能です。
まずは参考書の午後Ⅰ対策部分を実践しつつ、それが終わったらIPAで公開している過去問をさらに解いていくのが良いです。
対策完了の目安は参考書の演習問題と過去問(直近3年分)を2周程度実施すれば十分かと思います。
午後Ⅱ対策
午後Ⅱ対策における対策時間、使用した参考資料等のまとめは以下の通りです。
対策時間 | 40時間 |
参考資料等 |
【サイト】 IPA公式サイト(過去問題) https://www.ipa.go.jp/shiken/mondai-kaiotu/index.html |
完了条件 | 過去問の出題をもとに2回分の論文執筆 |
午後Ⅱは論文形式での解答となり、これまでの午前Ⅰ、Ⅱ、午後Ⅰの対策とは全く異なる試験対策が必要な部分です。
午後Ⅱでは、自身が実際に経験したプロジェクトに関して、発生した課題やその対策、対策を実施するに至った経緯、対策を実施したことで得られた効果と評価などを論文形式で解答するものとなります。
試験対策として一番効果的な方法は、自身のプロジェクトマネジメント経験をまとめることです。
・どのようなプロジェクトだったのか
・規模はどれくらいだったのか(人数、期間、金額)
・どのようなステークホルダーがいたのか
・苦労したことやトラブルはあったか。またそれらをどのようにして乗り越えたのか。
etc…
その上で、過去問を参考にして問われそうな観点(品質・コスト・納期)で発生した課題と対策、対策によって得た効果と評価方法などを考えることが必要です。
午後Ⅱについては、問題を見た後に1から文章を構成していると全然時間が足りないため、試験前にいかにプロジェクト経験を整理しておくかが重要なポイントになります。
品質・コスト・納期それぞれのパターンで以下の文章を構成できるように考えておきましょう。
・発生した課題と課題発生の予兆
・実際に課題が発生した際の対策
・対策の結果、どのように結果を評価したか
これらの文章を600文字~800文字程度で記述することができれば、あとは試験の時に考えておいた文章を書き起こすだけになります。
午後Ⅱの試験対策をまとめると以下の順番で実施するのが良いと思います。
1. 自身が経験したプロジェクトのマネジメント経験を文章でまとめる
2. 品質・コスト・納期それぞれのパターンで文章構成を考える
3. 時間内(2時間)で2. の文章を書き起こせるように訓練する
繰り返しとなりますが、試験当日に1から文章を考えながら記述していくのは時間が足りなくなってしまうため、試験前に自身のプロジェクト経験を整理しておくかがとても重要です。
いくつかの出題内容を把握するという意味でも、過去問の出題をもとに2回分の論文を執筆しておけば、試験対策としては十分かと思います。
重点的に対策すべきポイント
全体通して言えるのは、試験対策がしっかりできていれば、誰でも十分に合格を狙える試験です。
・午前Ⅰ、Ⅱは過去問対策のみで合格できる
⇒上述の試験対策の通り、過去問対策で十分に突破できる内容です。
目安として記載した過去問道場の模擬試験形式が毎回95%を超えているようであれば
問題なく突破できる部分です。
・午後Ⅰ試験は十分な対策が必要
⇒過去問を単純にこなすだけでなく、プロジェクトマネージャとはどのようなことを意識して
プロジェクト推進に臨むべき人物か、という点をしっかり意識する必要がありました。
これは過去問から読み取れる部分もありますが、参考書の解説を見ながら自分で咀嚼する
必要がある内容だと考えます。
・午後Ⅱ(論文)は作戦がカギ
⇒試験時間がかなりタイトで、書き直している時間はほとんどありません。
そんな中でも考えなければならない問も存在するため、そういった問に少しでも
時間を多く割く必要があります。
そのため、毎試験共通で問われる(経験したプロジェクトの概要など)ことは
事前に書くことを決めておいて、スムーズに記述できるよう準備しましょう。
また、文章の構成も先に決めておくことで、ロスは少なくできると思います。
まとめ
・70時間勉強すれば十分に合格可能
・午前Ⅰ、Ⅱ、午後Ⅰは過去問を繰り返し解くことが重要
・午後Ⅱ(論文)突破のカギは、自身のプロジェクト経験を試験前に整理しておくこと

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